行動遺伝、性格や知能の遺伝:
2006~2007年

ほか「行動遺伝、性格や知能の遺伝」の年月別目次

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2007/12 EurekAlert Twins study shows genetic basis for face and place recognition
双子研究は、顔、そして、場所認識において遺伝子の基盤を示す
 新しい証拠は、示唆する ― 我々の脳には産まれながらに顔・場所の認知機能が物理的に組み込まれている

「全ての脳は、同じ色」 By RICHARD E. NISBETT
2007/12 New York Times All Brains Are the Same Color
 ジェームズ(二重らせん)ワトソンのご乱行に憤慨して語るニスベット
 遺伝や脳の大きさを掲げてヒトの知能を語ろうとするこの愚かしさは何なのか。
 遺伝=知能指数にあらず。
 脳の大きさ=頭の良さにあらず。
 エクアドルにはとても小さい頭蓋サイズになる遺伝子変異を持つ血統の一族がいるが、知能はごく普通である。
 人種=知能差にあらず。
 第二次大戦時、アメリカ兵がドイツ女性にたくさん産ませた混血児において、知能の人種差は見られない。
 黒人-白人間で語彙習得能力に違いはない。
 血液型も関係ない。
 フリン効果のこともお忘れなく。
 And it should encourage us, as a society, to see that all children receive ample opportunity to develop their minds.


生まれながらに備わる気前の良さ
2007/12 EurekAlert Are we genetically programmed to be generous? Hebrew University scientists say yes
我々は、遺伝的にプログラムされる ― 気前がよい?
 ケチと非ケチは遺伝子が違う
 特定変異AVPR1aを持った人々は平均より50%多く金を手放した
2007/12 BBC News Generosity 'may be in the genes'
気前のよさも『遺伝子のせい』
2007/12 EurekAlert Scientists identify gene that influences alcohol consumption
アルコール消費に影響する遺伝子
「星占い」の影を脳に見る
2007/12 PLoS ONE Season of Birth and Dopamine Receptor Gene Associations with Impulsivity, Sensation Seeking and Reproductive Behaviors
 ドーパミン受容体遺伝子連合は、出産の季節によって左右され、衝動性、新奇探求傾向、生殖行動に影響を与える
2007/11 PhysOrg 'Intelligence genes' proving hard to find: study
知能遺伝子という聖杯
 Genes that can be pinned to intelligence are proving frustratingly hard to find
2007/11 New Scientist 'Intelligence genes' reveal their complexity
『知性遺伝子』は、それらの複雑性を明かす
2007/11 EurekAlert Even minute levels of lead cause brain damage in children
極めて微量の鉛でさえ、子供に脳ダメージを引き起こす
食事の好みも遺伝子しだい
2007/10 BBC News Diet choices 'written in genes'
2007/10 【日本語記事】 UK Today (イギリス)
 野菜嫌いは生来のもの!?――食べ物の好き嫌い、決め手は「遺伝子」
http://www.japanjournals.com/dailynews/071024/news071024_4.html
知能に影響するのは育ちより遺伝?
2007/10 ScienceDaily Intelligence: More Nature Than Nurture?
成人ヒト脳の灰白質・白質ボリュームにおけるバリエーションは、70−90%遺伝的に確定される
2007/10 EurekAlert Genetic contributions to human brain morphology and intelligence
ヒト脳形態学と知性に対する遺伝子の貢献
 双子研究は示した ― 遺伝子の効果が地域的に脳の範囲内で異なることを
 高位の遺伝率に前頭葉ボリューム(90-95%)、 中程度に海馬(40-69%)
 環境要因はいくつかの内即脳領域で卓越している
2007/10 【日本語ブログ】双子研究×最後通牒ゲームによる、フェアネスの感覚が遺伝するかという研究 - *minx* [macska dot org in exile]
『99%は遺伝子でわかる! 人生はどこまでプログラム済みか』 ティム・スペクター (著)  大和書房 (2007/08)
 <英ロンドン大学セント・トーマス病院双子児研究所の所長が、1万組の双子研究から解き明かす遺伝と環境のナゾ>
  * 『99%は遺伝子でわかる!ティム・スペクター』
食い物の好き嫌いも遺伝子
2007/08 Discovery Picky Eater? It's in the Genes
 一卵性双生児は二卵性より新しい食品に対する反応が同じである傾向
あなたがどんな友達とつきあうか、も遺伝子しだい
 男の双生児比較 ~Kenneth S. Kendler
2007/08 PhysOrg Genetic factors strongly shape how peers are chosen
 育つにつれ、つきあう仲間のタイプにより強く現れるようになる遺伝子影響
コールド・スプリング・ハーバーに精神医学遺伝学センター設立
2007/07 ScienceDaily Psychiatric Genomics Center Established At Cold Spring Harbor Laboratory
身分の差は3才までに歴然と
2007/06 Guardian Class divide hits learning by age of three
階級差は、3才までに学習に打撃を与える ~イギリス
 就学年齢までに学習程度の差が、まる一年分は開いてしまってますよ
2007/05 EurekAlert Hyperactivity and academic achievement could be linked by genetics
多動と学業成績、遺伝しうる 双生児研究
2007/05 New Scientist Parents pass on genes for reasoning and memory
2007/05 New Scientist Gene variant may be responsible for human learning
あなたが見るもの、お育ちしだい
2007/05 EurekAlert Culture sculpts neural response to visual stimuli, new research indicates
文化は、視覚刺激への神経反応をこさえあげる
2007/05 【日本語記事】朝日新聞 覚せい剤依存に遺伝子 名城大など発見 GDNF
鳥の好奇心の強さは遺伝子しだい
2007/05 EurekAlert 'Personality-gene' makes songbirds curious
dopamine receptor D4 (Drd4) 『パーソナリティ-遺伝子』は好奇心の強い鳴鳥を作る
人間では、そのような「人格遺伝子」の存在を証明することは難しい−ヒト行動に影響するあまりに多数の要素があるため
2007/04 EurekAlert Good behavior, religiousness may be genetic
遺伝学的な良い行動、遺伝学的な信心深さが、存在するかもしれない
双子の研究は、厳に環境影響ではない利他行動を示す
記憶力アップの遺伝子変異
2007/04 EurekAlert Mutation improves memory, may lead to memory-enhancing pill
遺伝子と天才:遺伝子と知性の関連を確証
2007/02 EurekAlert Genes and genius: Researchers confirm association between gene and intelligence
これまでで最も詳細にわたる証拠
脳で経路信号を活性化する遺伝子CHRM2は、ある種の知性:論理的にものを組織化する能力に影響する
広範囲にわたる学習障害の原因となる遺伝子は存在しうる
2007/03 EurekAlert 'Generalist' genes linked to a variety of learning disorders
いろいろな学習障害に関係がある『万能選手』遺伝子
プロミンPlominによれば、『万能選手』遺伝子は言語、数学障害、空間処理、記憶機能にさえ関係が
ひとたび、これらの遺伝子を特定できさえすれば、遺伝子から脳から行動まで全てのレベルにわたる総合メカニズムへの糸口が開けるだろう

2007/03 EurekAlert Gene variations contribute to aggression and anger in women
女性の攻撃性や怒りを左右する遺伝子のバリエーション
 セロトニン・レセプターserotonin receptor 2C gene
2007/03 【日本語記事】ヘルスデージャパン 「怒りの遺伝子」が感情表現に拍車をかける
 セロトニンレベルに関与する遺伝子と怒りの感情との関連性@女性

Edward C. Suarez「ヒトの行動や性格に対する遺伝子の役割に関しては、我々の理解はまだ初期段階のものに過ぎない。実際には、遺伝子と環境の影響と同時に、性別、年齢、その他の要因で形成される複雑なネットワークが行動に反映されている。今回の研究結果は、関連性を解明する第一歩ではあるが、ひとつの遺伝子が、それ単独で行動や性格を決定付けるようなことないだろう」


2007/03 ScienceDaily Study Links Attempted Suicide With Genetic Evidence Identified In Previous Suicide Research
過去の自殺研究で特定される自殺未遂つながりの遺伝学的な証拠  第二染色体
内気な子どもは、ストレス遺伝子とストレス持ち両親がこしらえる
2007/03 EurekAlert Genes and stressed-out parents lead to shy kids
遺伝子とstressed-out親、内気な子供に導く
セロトニンに関連した遺伝子のストレスに敏感な変異を持つ児童は、ストレスの高い母によって育てられると特に内気になる
論理的思考能力を左右する遺伝子
 パズルやチェスが上手なら、そのわけはあなたの遺伝子かも
2007/02 EurekAlert Genes and genius: Researchers confirm association between gene and intelligence
遺伝子と天才:研究者は、遺伝子と知性の間で関連を確かめる
 遺伝子、CHRM2と{論理的にものを組織する人の能力を含む} 能力IQのつながり。
 「IQの遺伝子」の話ではない
 脳の情報処理の一部に関与する遺伝子だというだけであって、この単一の遺伝子が、人が天才であるかどうか、平均以下の知性なのか、などを示すわけではない

2007/02 ABC@オーストラリア Happy genes give us a lift
幸福な遺伝子は、我々にリフトを与える
永遠の満足は、ほとんど不可能であるが、近い状態には行けそうだ

~Richard Lucas 『幸福は、主に遺伝子と生まれながらの人格特徴によって確定されるのだと信じている心理学者は少なくないが 我々の幸福のうち、遺伝的に確定され変更できない部分はおそらくおよそ3分の1ていど。 3分の1は、結婚や失業のような大きな人生の浮き沈みに左右され、残り3分の1は、日々刻々のイベント(例えば今日の天気や今週のノルマ)によって影響される』


遺伝子還元主義に牽制球
2007/02 Discovery Genes and Fortune Determine Happiness
遺伝子と運は、幸福を確定する

お子さんがいじめっ子になるのも遺伝子のせい
2007/02 New Scientist Genes may be underestimated cause of bullying

いじめっ子になるか否かは、親の夫婦喧嘩が多いか否かとは関係ない。
双子をいとこと比較
ストレスホルモンの遺伝子あたり、関係しているんじゃないか ~K. Paige Harden


子どもを非行に走らせるのは、親の悪行
2007/02 EurekAlert Children's perceptions of their parents' antisocial behavior may lead them to be antisocial
~Shannon J. Dogan  児童の反社会的な姿勢は、親の反社会的行動から学び取られる
子どもを非行に走らせるのは、親の遺伝子
2007/02 EurekAlert Parents' genes, not parents' arguing, may cause children's conduct problems
2007/01 Scientific American The Violent Brain
暴力的な脳
  乱暴な行動は、単一の原因から決して噴出しない。遺伝と環境要因の複雑な織物から起こるように見える







うだつがあがらないのは家系のせい?
 社会的成功も、血統しだい 度胸や人望、けっこう遺伝しております
2006/11 EurekAlert Study shows: Success is a family affair
 リスク志向と他者信頼の度合いが親と似ていれば、いきおい経営の判断でも親と似た決断をくだすことになる
 アメリカは移民の国ゆえリスク指向/新奇探求傾向の高い国民性を有する~Ernst Fehr
遺伝子は心よりもっぱら身体を左右する
 体格・体型の5割、循環器機能の1/4、血糖やコレステロールなどの血液の特徴は4割、が遺伝子の影響下
 でも、パーソナリティ特性への遺伝影響は2割のみ
2006/09 Discovery Study: Genes Shape Health More than Mood

イギリス国民を遺伝子マッピング
 遺伝・環境・病気の関係調査、英国全土で大規模に実施いたします
2006/08 New Scientist Project to link genes, lifestyle and health gets go-ahead
2006/08 BBC News Biobank set for national roll out
The largest study into the genetic and environmental causes of disease is to be rolled out across the UK.
遺伝子でわかる、あなたの健康、先祖、性格、性別、態度、知覚と知性
2006/08 New Scientist What makes you you? Ask your genome
【podcast 音声】【英語】科学なポッドキャスト:「遺伝子でわかる、あなたの…」 MP3ファイル 19分

英国の「Biobank」計画は、全人口のおよそ1%におよぶ40~69才の市民100万人から遺伝子情報を採取し、その生活や健康を死ぬまで追跡調査する予定。


マオリ族、まんま攻撃性とリスクテイカーの遺伝子が多いぞ
2006/08 Retrospectacle: A Neuroscience Blog The Maori, MAO Inhibitors, and the "Warrior Gene"
ええっ それってやばくない?
2006/08 ヤフー Maori gene claim stirs NZ family violence debate (Reuters)
マオリ語母集団は研究者の調査結果に怒った。
マオリ人は攻撃に関係がある遺伝子の高い表現を持つ ― 国家が家庭内暴力危機に直面する。
オーストラリア遺伝学会議ロッド・リー:Rod Lea 環境科学研究所とニュージーランド首都(ウエリントン)の研究での遺伝学的伝染病学者{マオリ語男性がヨーロッパの男性の二倍モノアミンオキシダーゼあり}。戦士遺伝子と記述。

リーの調査結果はマオリリーダーを憤慨させた。「かつて戦士であった」先入観(貧弱なマオリ語家族の中の家庭内暴力についての悲惨な1994の映画の参照)。この遺伝子が暴力的な人種である理由かどうか。遺伝子がまた、喫煙をすることのような冒険行動と賭け事をすることに関係。

「私はこの遺伝子が一般にヒトの行動に対する影響を持つと思う。 と同時に影響はむしろ小さいと考える」、リー語られたニュージーランドの国営ラジオ。
「我々は、明らかに行動の特性(例えば中毒に対する感染性、攻撃的な行動、危険率取得、ものの全てのそれらの種類)がとても複雑であるということでと彼らが躾と他の生活様式要因のような非遺伝的な環境の要因を含んでいる多数の要因によるということでなければならない」と、彼が言った。

マオリ議員 Hone Harawiraは言った ― 彼が10年の間ニュージーランドの原住民の人々について類似した記述の話を聞いていたと。
原住民はニュージーランド全人口410万の8パーセント。
「私は、その手の話を聞くのをやめた」と、Harawiraが言った。
政府統計は、示す ― 5才未満の子供が「意図的な怪我」病院に入率は、他の人種集団に比べてマオリ人種では2倍。

実際MAOsがヤバイのだとしても、MAOsに関しては現行の技術でコントロールが効くし。


一卵性双生児が遺伝的に異なるという事実
2006/07 EurekAlert How can identical twins be genetically different?
慢性関節リューマチに関係がある遺伝子、一卵性双生児においてそれぞれ働きが異なってます
経営者の適正を担う遺伝タイプがありそうだ
2006/06 BBC News Genes key to entrepreneurs' drive

冒険好きの遺伝
2006/06 New York Times That Wild Streak? Maybe It Runs in the Family

遺伝学に対する市井の信奉は、科学的な真実のように希望的観測によって駆りたてられている

『「自分は誰、どう生きる」ナラティブはどんどん還元主義的に変貌していっている。
より古風なリベラル世界観(この世はすべて努力しだい)はアメリカではまだまだ健在だが、遺伝学的決定論をはらむ言説は無視できない影響力を持つようになっている。』
 ~サイエンススタディーズの人類学者 Paul Rabinow

おそらく、科学がいまや否定しがたい存在になってきたからではないか。
ヒトゲノムを開帳し、個人の遺伝子差を並べ立て、病気の遺伝要因をピンポイントに続々と特定しはじめた、その否定しがたさ。

『今や性格の遺伝は否定しがたい事実なんだよ。遺伝した性格が、我々の日々の判断に影響しているんだ』
~スティーブン・ピンカー

そして、自分の性向を遺伝子のせいに帰する人々。
ヘビースモーカー、肥満、薬物中毒、発達障害…

 ひいては、親は「自分が伝えた遺伝子のせいなのか」「子の苦しみは自分の内にあったのか」という今風の罪悪感に嘖まれ。
 子は「親のようになるのか」遺伝的宿命の影に怯え。
 「なすすべがない」災厄の情報は要るのか?
 治すべきではない状態さえ、遺伝的に選択しうるのであれば治療対象・忌避対象として俎上にのぼってしまうのか?
 社会が持て余す人格の個人は隔離して済ませるべきなのか?

 「舞踏の才をもたらす遺伝子」の報に、ダンサーたちから怒りの異議申し立てが殺到。
 皮肉なことに、成功している人間は、それを自分の努力と意思のたまものとみなし、遺伝子のおかげだとは思いたがらない。


肉魚好きは遺伝する ~双生児調査
2006/06 BBC News Meat and fish taste 'inherited'
子供の味覚、魚や肉は遺伝、野菜や甘いものは生後の環境で決まり
2006/06 【日本語記事】 UK Today (JAPAN JOURNALS LTD.)
牛肉や羊肉、魚、ベーコン、鶏肉といった高タンパク質食品への味覚は遺伝的要素が大きく関わっている一方、野菜やデザートの好き嫌いは生後の養育環境に左右される場合が多い
本好きは遺伝するか否か ~Twins' Early Development Study (TEDS) プロミン
 環境や教育だけではどうにもならない部分もある
 遺伝だけで決まらない部分もある
2006/04 WebMD Whether Or Not Children Will Love Books Is Linked To Genes
 子どもは白紙の状態で産まれてくるのではない、あらかじめ特定の傾向をかかえて産まれてくる ~Phillip Dale, Bonamy Oliver and Robert Plomin  親と同じ趣味を持つとは限らない

攻撃性と遺伝子
2006/04 ScienCentral  Violence Gene

 L version of MAO-A
『暴力行為は、多数の要因が関わり合うとても複雑な行動であって、少々遺伝子が見つかろうが、どんな条件の人間がどのような状況において暴力行為に及ぶのか、及ばないのかは、ほぼ予測不可能と言っていい。』 ~Andreas Meyer-Lindenberg


遺伝子と文化
 ジョナサン・プリチャード Jonathan Pritchardが見出した遺伝子のヒト地方差は、ニスベットの文化心理学を裏打ちするか
 東アジア人での淘汰結果の平均年代は、6,600年前
 グリゴリー・コクラン Gregory Cochran
 ジョン・マクニール John McNeill曰く、過去10,000年はヒトの歴史上最も淘汰圧が高かった期間ではないか
 人間性質はもともと不変不朽ではない、今と過去は文化だけでなく人間自体が違っていた可能性
 オキシトシンの民族差からフランシス・フクヤマの信頼社会へ
 ナポレオン・シャノン Napoleon Chagnon によれば、ヤノマモでは敵を殺せた勇者の繁殖率は3倍にいたるという
 アシュケナージ・ユダヤの遺伝病は知性の淘汰に付随したのか ~Cochran and Harpending
2006/03 The International Herald Tribune Cultural differences: A DNA link?
By Nicholas Wade The New York Times

_2006/03 2006年春の文化心理学と進化中の人類 


ゲイになるのは母親の遺伝子のせいである場合
2006/02 ヤフー LiveScience Mom's Genetics Could Produce Gay Sons

『私は、将来において、ヒトがヒトの身体能力やルックス、性格などを操作できるようになることを確信している。 が、それらの操作を容認するか否かは、社会が判断するべきものだ。科学の問題ではない。』 ~Sven Bocklandt


天性の踊り子たち
 少なくとも2つの特別な遺伝子は、ダンスの才をつかさどる
2006/02 Discovery Study: Some People Born to Dance
At least two special genes give dancers a leg up on the rest of us.

分析的思考の親、自閉症の子ができやすい +バロン=コーエン
 自閉症スペクトルの父や祖父、システマティックな職に就いている率2倍
2006/02 BBC News Scientific brain linked to autism
2006/01 Telegraph Parents' marriage choice may lead to autism

 ひところ、シリコンバレーで自閉症の子が生まれる率が高いぞと騒がれておりましたし@2002年


暮らしWORLD・からだ百科:浮気、たばこ、風邪…そこまで遺伝子のせい!?

◇浮気、たばこ、風邪…でも努力も肝心  ヒトゲノムの解読完了が宣言されるなど、遺伝子分野の研究は日進月歩だ。そんな最新の成果を踏まえ、日本人類遺伝学会の元理事長、中込弥男さんは「知能や運動能力だけでなく、性格、日常生活まで遺伝子の影響は大きい」と主張する。浮気や冒険心、生活習慣病などにも、実は遺伝がからんでいるというのだ。ユニークな中込さんの学説に耳を傾けてみた。【伊藤信司】

 −−ヒトゲノム計画の経緯とその成果を教えてください。

 ◆ヒトの生殖細胞(精子や卵子)に含まれるDNA一式、つまり全遺伝情報をゲノムと呼びます。90年ごろ米国を中心にイギリス、フランス、日本などが加わってDNAの文字(塩基)配列を解読するヒトゲノム計画がスタートしました。DNAの二重らせん構造発表から50周年にあたる03年4月、解読完了が宣言されました。ただ、遺伝子は約2万2000あることが分かったものの、そのうち7000~8000ほどはまだその役割が判明していない状態です。

 −−知能や運動能力は、どれくらい遺伝が影響しますか。

 ◆知能に関連する遺伝子を、子供は両親から半分ずつ受け継ぎます。そのため知能指数(IQ)を調べると、子のIQは多くの場合両親の平均に近い値です。運動能力について言えば、たとえばアンギオテンシン変換酵素の遺伝子型は、持久力を左右します。この遺伝子型の組み合わせは持久力の強い順にII、ID、DDの3種類ありますが、最も弱いDDのタイプの人は、ヒマラヤ級の登山やマラソンなどのスポーツには向いていないようです。

 ●病気に強い女性

 −−男女の遺伝子はどう違うのでしょう。

 ◆ヒトのDNAは44本の常染色体と2本の性染色体に収められています。性染色体は男性ならXY、女性ならXXの組み合わせです。X染色体には免疫系で働く遺伝子が含まれており、これを2本持っている女性の方が風邪からエイズに至るまで、感染症に強い傾向があります。

 −−浮気も遺伝子がかかわると聞きましたが。

 ◆ほ乳類の雄は、多くの雌と交尾したがる「乱婚型」と、浮気をしない「一夫一婦型」に分かれます。後者は前者と異なり、子育てにも熱心ですが少数派で、5%以下の種に見られるだけです。ハタネズミには両方の型があり、そのうち浮気しない方の脳を調べたところ、あるホルモン受容体の遺伝子が活発であることが分かりました。この遺伝子を乱婚型に注入したところ、一夫一婦型に変わったそうです。こんな研究を基に、いずれ人間でも「浮気を抑える薬」が開発されるかもしれません。

 −−性格もかなり生まれつきの要素があるようですね。

 ◆養子が盛んな米国で、別々の里親に育てられた一卵性双子を追跡調査したことがあります。趣味や性格がほとんど同じという例が続々見つかりました。たとえば39年ぶりに生後初めて再会したというある男性の双子は、ともに離婚歴があり、最初と2番目の妻の名前まで同じ。趣味は日曜大工で、同じ銘柄のたばこを愛用−−といった具合でした。一卵性双子は遺伝子を100%共有するため、このような一致が生まれたのでしょう。この学者によれば、性格の3分の2は遺伝によって決まるそうです。

 −−生活習慣病(成人病)も遺伝子の影響がありますか?

 ◆高血圧、糖尿病、動脈硬化、痛風といった病気もさまざまな遺伝子が関与しており、個人によって発症リスクが大きく異なります。またそれらの遺伝子のタイプによって治療法も違ってきます。一例を挙げると、高血圧にかかわるアンギオテンシノーゲンというタンパク質の遺伝子型はTT、TM、MMの組み合わせがあります。TTの患者は食事の塩分を減らせば血圧を下げられますが、MMの患者の血圧は塩分に反応せず、最初から薬を使う必要があります。このように遺伝子情報を調べて病気を治す「オーダーメード医療」が今後は主流になるでしょう。

 ●日本人のDNA

 −−人種や民族によって遺伝子の特徴があるのでしょうか?

 ◆中南米の先住民を調べたところ、ほぼ全員から好奇心の強さを示す遺伝子が見つかったといいます。彼らのルーツはシベリアで、ベーリング海峡が陸続きだった氷河期にアラスカに渡り、さらに中南米へ移動したと考えられています。こういった冒険を好む遺伝子を持つ人は日本では珍しく、白人ではやや多いようです。古代からわが国では冒険心が必ずしも有利でなく、そのような遺伝子が増えなかったのかもしれません。

 −−それにしても「性格も3分の2が遺伝」というのではやや残念な気もしますが。

 ◆でも一方で、3分の1は育つ環境や教育によって変えることができるのです。知能や運動能力も大枠は遺伝で決まりますが、持てる力を最大限発揮するために、努力を怠ってはなりません。また、環境が大きく変われば、何世代かを経て、その条件に適した遺伝子の人が増える可能性もあります。グローバル化に伴い、今後日本人の間でも、チャレンジ精神のDNAが広がっていくかもしれません。


中込弥男に聞く
2006/01 【日本語記事】 毎日新聞    コピーブログ
大うつ病、どちらかというと女性で遺伝影響強め 女で4割、男は3割
2006/01 EurekAlert VCU study suggests that heritability of major depression is higher in women than in men
ホルモン作用の性差が関わるためか


 以上、 →2006~2007年の記事でした


→ 「行動遺伝、性格や知能の遺伝」情報の 年月別目次を表示する










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